お料理はもちろんですが、建築、室礼も最上級の空間です。
節分の頃に訪れたので、冬の松葉敷きが施されていて、お庭からも季節を感じます。
嵐山吉兆には、母屋と離れにそれぞれ趣が異なったお庭がいくつかありますが、私達は待幸亭という所に通して頂きました。
待幸亭のお庭は、一休寺型の石燈籠をひとつ配した、とてもシンプルな形の庭。
部屋の中から眺めた姿は雪見障子によって、背景の御簾と燈籠だけの景色が強調されています。
嵐山吉兆のお庭は、それぞれが違う趣を見せるのが凄いところだと思います。
花鳥風月みな料理なり。
という言葉を創業者の湯木貞一さんは遺したそうですが、茶の湯、古美術を含めた本物の「数寄のこころ」を存分に堪能させて頂いた、本当に貴重な時間でした。